2009年1月8日木曜日

五蘊皆空

このように わたしは聞いた

一切は五つの要素で構成されている

色 物質現象
受 感受作用
想 表象作用
行 意志作用
識 認識作用

昼には白く見える雲も、夕焼けには赤く輝き、闇夜では見ることもできない
地平線の満月は天上の満月より大きく見え、月は満ち欠けにより形を変える
マッチの炎でロウソクは燃え、ロウソクの炎で線香は煙になり形を変える
人は紋白蝶の雌雄を区別できないが、蝶は雌雄を異なる色で互に認識している

人の視覚は、視力や色認識や目線の高低などによりそれぞれに異なっている
風景や紅葉や星の数などを同時に観ていても、同様には捉えられないのである
マリックのトリックはアフリカ人にとってはトリックでも何でもないのである
犬は色彩をほとんど認識できないが、動画をコマ送の静止画のように観ている

人は目で得た情報を脳の中で、それぞれの人の能力によって象として捉える
また、人は記憶を基に脳の中で、それぞれの人の能力によって象を作る
錯視では、静止画が動いて見え、無いものが見え、在るものが消えてしまう
アハ体験では、静止画が大きく変化していてもその変化を捉えられない

同じトマトを見ても、好き嫌いによって異なる感情が起こり
ラベンダーの香りでも、安らぎを覚えたり時にはトイレを思い出したりする
人は思いにより、愛情が生まる、しかし時にそれは、瞬時に憎悪へと変わる
人に起こる思いは、それぞれの人生や経験や記憶により様々である

人は五感により世界をその現象で捉えているが
とらえ方は人様々であり同様なものは何もない
人の認識は千差万別であり、人は世界を同様には認識していない
人にはそれぞれの世界があり、それを共通の世界と認識しれいる

色受想行識

一切は事象として存在しているのである
もろもろの事象は現象であり作用である
もろもろの事象には実体がないのである
もろもろの事象とは過ぎ去るものである


五蘊皆空についての詩句

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