般若心経の現代日本語訳と補足解説
このように わたしは聞いた
この世界は何かと見たときに それは五蘊という五つの集まりであると見られました
そしてこの五蘊の自性を見たときに 照らし出されたのが 空という真理なのでした
色つまり身心の自性を見ることで空とは何か説明しましょう
肉体とは 眼耳鼻舌身意 のことです
空とはこのように常では無いことです これが肉体の自性です
空とはこのように主体がないことです これが肉体の自性です
空とはこのように自性がないことです これが肉体の自性です
これが五蘊の自性を見ることで照らし出された真理 空 でした
次は不二をもって三つの空のすがたを説明してみましょう
生まれて来る訳でもなく 又滅して行く訳でもありません
ただ過ぎ去るだけなのです
垢であるというはずも 浄であるというはずもありません
比べるべき本がないのです
減らすものなどは何も無く 増やすものも何もありません
ありのままに在るだけです
諸行無常 諸法無我 諸法実相 です
真実であり ありのままのすがたです
身体も無くなり心の作用も無くなり 分別も無くなるのです
感受作用(受)である 色形も声も香も味も感覚も思いも無いのです
表象作用(想)である 眼による想念から心による想念まですべて無いのです
意志作用(行)である 順観にそして逆観による十二因縁もすべて無いのです
認識作用(識)である 悟りに到る真理つまり四聖諦(苦集滅道)も無いのです
真理(十二因縁の理 四聖諦)という得も消えたのです
分別知は消え去ったのです 得る所は何もないのです
空に目覚めたときに根源的な智慧 般若 があらわれたのです
遂に 無所得無分別智 という 般若 の完成に到ったのです
一切の物事に対する執着が消えたのです これが空を生きることです
心を覆ていた我執は消え去り 執着という煩悩は吹き消されたのです
恐れも不安も消え去り 顛倒した考えも夢想の念も消え去ったのです
安らぎの境地に到ったのです そして大悲の行も完成に到ったのです
この上なく正しく平等な目覚めを得て生きて行くことが出来るのです
すべてのものは等しく空相であり そこにはなんの妨げもありません
彼岸に到って自在に観れば真に世界は生命にあふれ美しいものでした
この上のない咒であり 比類なき咒なのです
すべての苦しみを除く 真実の真理なのです
掲帝 掲帝 波羅掲帝 波羅僧掲帝 菩提僧莎訶
無所得無分別智の完成に到達したこころを終わる
般若波羅蜜多心と心訳についての詩句
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